ハープの歴史は大変古く、紀元前3千年頃のエジプト・メソポタミア文明から始まるといわれています。世界中でハープの原形と思われる原始的なハープも発見されています。
日本では、東大寺正倉院にある「クゴ」が23弦のハープの形をしていることから、奈良時代には既にハープの原形が使われていたことがわかります。
900年頃からアイルランドやウェールズの吟遊詩人(フランスではトルヴェール、イギリスではミンストレル)達がハープをヨーロッパ各地に広めました。1200年頃からスコットランドに広まっていったものがアイリッシュハープ(ペダルのないハープ)の原形といわれています。
1600年頃のバロック時代には、半音階が演奏できるように弦の本数を増やしたダブルハープやトリプルハープなど様々な種類のハープが考案されましたが、演奏するのが困難なため発展しませんでした。
1810年頃、フランスのエラール(S.Erard)によって、精巧な機能を持ったペダル式のハープが発明され、それが現代のオーケストラハープの原形となっています。 |
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