今回のおもしろ楽器館は、オーケストラなどで活躍するパーカッションの小物楽器
「ラチェット」(Ratchet)
を紹介します。
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ラチェットの発音原理と仕組み
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ラチェットの演奏法
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ラチェットの仲間
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使用されているオーケストラ曲
歯車
楽器の裏側
発音版
ラチェットの発音原理と仕組み
材質は
木製
です。
回転する歯車の凹凸に発音板が連続的にぶつかることで、「ガー!」という音が鳴ります。
歯車をゆっくり回転させると、歯車の凹凸に合わせて、「カッカッカッ!」という規則的な音が、早く回せば、「ガー!」という強烈で特徴的な音が鳴ります。
楽器の持ち方
歯車を回すハンドル
ラチェットの演奏法
右手で歯車を回転させるためのハンドルを回し演奏します。
歯車の回転の速さで音色と音量が変わるため一定の速さで回転させる事が大切です。
想像以上に音量が大きな楽器なので、アンサンブルの時は目立ちます。実際に演奏してみると実感できるのですが、構造が単純なだけに音の立ち上がりや音を切る際の回転処理が意外に難しい楽器です。
ラチェットの仲間
「ラチェット」は国によっていろんな呼び名や形状があります。
「ラットル」(Rattle)
、
「クレセル」(Crecello)
、
「ラッチェ」(Ratsche)
などがあります。
使用されているオーケストラ曲
リヒャルト・シュトラウスのティル・オイレンシュピーゲルの愉快ないたずら、ムソルグスキーの展覧会の絵(ラヴェル編曲版)、レオポルド・モーツァルトのおもちゃの交響曲などで使用されています。
皆さんもこれらの曲を聴いて、「ガー!」と言う特徴的な音のする楽器「ラチェット」 を探してみてください。